タンマチャイの日
時間を巻き戻して1969年8月27日、チャイヤブン・スティポンはワットパクナム・パーシチャルーンの本堂で出家しました。そして、タンマチャヨーつまり仏法による勝利を意味する法名を賜ったのです。この一生を仏教に捧げ、世界中の人々を内にある仏法から生じる本当の幸せに導くという確かな願意がありました。それはタンマチャヨー住職の言葉からも伺えます。
タンマチャヨー住職のチェンマイ県パーダムでの願意
“パーダムにいる天人よ、証人となってください。阿羅漢の勝利の旗印であるこの袈裟を纏う者である私は告げます。この山頂で私は自分の心の中に平和で最上の法の旗を掲げます。私はこの命を仏教に捧げ、波羅蜜を熟させるため、自分と衆生をあらゆる苦しみから解放します。衆生のすべてが涅槃に至ることが叶わない内は、衆生を済度するためにこの輪廻転生に残り、仏法を説き続けます。そして、最後の一人として涅槃へと入りましょう。衆生に平穏が訪れますように祈念します。”
ルァンポー・タンマチャヨー
仏道へと進む前
ルァンポー・タンマチャヨーの元の名前はチャイヤブン・スティポンです。彼は様々な本を読むのが好きでした。そして、若い頃から仏法に関心があり、仏法に関する知識を追い求め続けてきたのです。
ある日、彼は一冊の本に出合いました。それはプラモンコンテープムニー大師(ソッド・チャンタサロー)ワットパクナム寺院の住職の説法を収めた“タンマガーイ(法身)”という本でした。その本の中で“もし仏教の足跡を正しく歩むのであれば、仏法を観る知るの両方を実践する必要がある。”、さらに最後の方にこのように書かれていました。“ワットパクナム寺院では仏法を観る知るの両方を学ぶことが出来る。”と。この言葉で彼はさらにルァンポー・ソッドの元で仏法を学びたいという思いを強くしました。
ある日、彼は“ヴィッパサナーバントサーン”という一冊の本を読みました。それはルアンプー・ワットパクナム大師からタンマガーイの叡智を受け継いだ優秀なメーチー(タイ仏教の女性修業者)の弟子の一人であるクンヤーイアーチャーン・チャン・コンノックユーンのことが書かれている本でした。これを知った彼は会いに行くことを決意したのです。そして、まだ中等教育の頃からワットパクナム寺院でクンヤーイアーチャーン・チャンの元で瞑想を学びました。
一人の青年は瞑想の価値を理解し、そして瞑想が他者にとって価値のあるものであると理解していました。彼は熱心に学び、瞑想を続けました。加え、大学の友人を瞑想に誘い、それによって瞑想を愛する学生のネットワークが生まれました。多くの者の人生を良い方向に変えることができ、彼はこの道にさらなる確信を持ちました。
大いなる願意
真剣な瞑想への不退転の決意は、彼の瞑想の結果を大いに進歩させました。彼の熟達した瞑想は、クンヤーイアーチャーンの元で瞑想を学んだことのある者からも認められるほどでした。それによって彼は瞑想に訪れた人々を指導する役目を与えられました。
この瞑想によって彼が得た幸せが瞑想の価値をさらに確信させました。そして、明確に瞑想だけが全員を苦しみから解放し、本当の幸せと巡り合わせる助けとなると理解したのです。さらに内にある仏法から生じる幸せは、彼が追い求めていた答え、人間として生まれてきた真の目標とこの世界に真の平和をもたらすということが出来ると確信しました。
タンマチャイの日は願意から始まったe Dedication in Monkhood
彼自身、大学で学んでいた頃から出家したいという決意がありました。なぜなら、彼はこの道が人々を苦しみから解放し、本当の幸せと巡り合わせることが出来ると確信していたからです。1969年に学士号を修了した後、彼は世俗を離れてブッダが歩んだ道へと進むことを決心し、出家しました。1969年8月27日、陰暦9月の満月の日にワットパクナム寺院の本堂で出家し、“仏法によって勝利した者”という意味を持つ“タンマチャイ”という法名を賜ったのです。
ルァンポー・タンマチャヨーの僧侶としての新しい人生は、素晴らしい戒律や礼儀を備えているだけではなく、さらに決意した願意に従って学習と実践の面において仏法を熱心に学びました。加え、タンマパシット修行場に訪れた人々に瞑想の指導を続けました。ついに訪れた人々を今の場所では収容できなくなり、増え続ける人々を受け入れることのできる新しい施設を建てようと考えました。
その後、パトゥムターニー県にある196ライの土地をクンヤーイとルァンポー・タンマチャヨーに信仰を持つプラヤッド・ペータヤポンサヴィス夫人から寄進されました。そこを“仏輪修行センター”と名付け、その後私達の知るタンマガーイ寺院へと改名したのです。
彼が出家したその日から、ルァンポーは確固たる自身の理想に従って行動しています。それが自分の美徳をさらに成長させるための瞑想です。そして、現世における幸せと最上の幸せである涅槃へと至るのために瞑想を学ぶよう人々を誘おうとしているのです。
大いなる施しの心を持つ者として、そして人類に対する慈愛から彼は一切の疲れを見せることなく、仏法と瞑想の指導にすべてを捧げました。まるで自分の子であるかのように人々に愛情を注いでいたのです。全員がルァンポーの父のような慈しみに触れ、全員がルァンポーと同じように善行に励む活力を得たのです。ルァンポーは皆が善行する心の中心であり、功徳や波羅蜜の中心と言えるのです。
それ故、毎年の8月27日は一生を捧げ、私達の心を引き上げ、本当の幸せにめぐり合わせてくれたルァンポーの恩に孝行する日です。タンマガーイ寺院の人々、さらに世界中の支院が読経、瞑想と慈悲瞑想、発願し、心を成長させ、人生に功徳を注ぎます。そして、ブッダに捧げるためにもなります。
夢を現実にした過去から現在に至るまで
ルァンポー・タンマチャヨーは最初から決意した願意に従って行動しました。世界中の人々の心を仏法に導くということに。“寺院を本来あるべき寺院に、僧侶を本来あるべき真の僧侶に、人を本来あるべき善人にする”という原則に基づいていたのです。
寺院を本来あるべき寺院に
1970年2月20日の万仏節の日に、196ライの土地にタンマガーイ寺院を建てられました。そこは瞑想に訪れる人々を受け入れるための施設として使われ、そして瞑想に適した心身の安らぐ施設にしました。そのため、瞑想に訪れた人々に良き習慣を身に着けてもらうために寺院内を清潔に保つことを規則を設けました。
ルァンポーとクンヤーイ、そしてその弟子達の協力によって荒れ果てた大地が緑あふれる大地になりました。その後、2000ライに拡張し、現在に至るまで10万人にも及ぶ瞑想に訪れた人々を受け入れるために丈夫な建物を建て運営と生活を規則正しくしました。
僧侶を本来あるべき真の僧侶に
ルァンポー・タンマチャヨーは四衆を目覚めさせるために様々な活動を始めました。そして、もう一度道徳を回復させ、繁栄させるために協力し合うようにしたのです。仏教徒の良き模範となるために僧侶を真の僧侶とすべく指導し、仏教に信仰心のない人々に信仰心を芽生えさせるようにしました。
僧侶を国内外の人々の道徳と瞑想の師となるために教育しました。それは人を善人にすることであり、決意した願意を達成するためでもあります。
人を本来あるべき善人に
人を善人にすることは、まず正見を生じさせることから始めます。つまり、仏法の法則に対する正しい知識を身に着けることです。故に、何百もの活動を通して若者や大人に道徳を芽生えさせる活動の始まりとなりました。
その多くの活動を通して道徳を芽生えさせること、人を教育することの重要な点は、全員に自分で内にある幸せを認識させることです。そして、これは瞑想を正しい方法で継続することで生じます。
もしも全員が瞑想によって内にある幸せを感じることが出来たのなら、その幸せは外にいる人にも拡大し、触れることが出来ます。まずは周りの人に拡大し、そこから世界中の何億という人々に拡大していくのです。
瞑想は内に平穏をもたらし、真に外の平和をもたらす重要な点なのです。それはルァンポー・タンマチャヨーが望む全員の内なる平穏によって世界平和をもたらすことにつながります。
“戦争を止めるためには世界中の人々が協力して心を静止させ、内にある静寂に到達することです。そこで平穏が生じ、その平穏が外へと広がっていき、真の外の平和が生じるのです。”
2006年1月28日 ルァンポー・タンマチャヨーの教戒
2022年8月27日 タンマチャイの日の活動
今年のタンマチャイの日は2022年8月27日金曜日になります。タンマガーイ寺院では国内外の1万人の僧侶を招待し、ZOOMアプリを通して読経と瞑想、慈悲瞑想、そして一日でも早く世界中に平穏が訪れるように発願します。世界各地の平和を愛する皆様、一緒に瞑想し、キャンドルに火を灯し、世界中を善行の光で照らす活動にご参加ください。 私達の映像はタイ国タンマガーイ寺院のタンマガーイ大仏塔(100万体の仏像が安置されている仏塔)前の強大スクリーンに映し出されます。まるで全員が同じ場で瞑想し、キャンドルに火を灯しているかのように。 私達が心を澄んだ状態に精製することができたのなら、私達の心からの慈悲瞑想で愛情や善意を分け与えましょう。この純粋な波は私達の周囲の人にまで広がり、親戚や友人、さらに生きとし生けるものへと広がっていきます。良いことだけを考え、お互いに善意を持つことが出来ます。そして、それは世界中の環境にまで及んでいきます。この純粋な波は世界を守り、真の平穏と平和をもたらします。
タンマチャイデー
2022年8月27日
パトゥムターニー県タンマガーイ寺院
予定
8:30 転法輪経の読経
9:30 瞑想
10:35 ギネスワールドレコード授与式
10:55 ルァンポータンマチャヨー80年記念ビルを献上する儀式
食事献上儀式
11:10 午前の儀式終了
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12:30 午後の予定
13:30 ルァンポータッタチーウォー副住職の来場
13:35 法衣献上行進儀式
14:15 瞑想
14:40 法衣献上儀式
15:20 副住職による説法/三宝に礼拝
16:00 午後の儀式終了
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19:00 プラパワナータンマウィテーッ代表僧侶の来場 /瞑想/キャンドルライト点火の儀式
19:30 世界中の僧侶による読経/瞑想
21:00 読経終了
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21:00 タンマチャイデーを記念に転法輪経
読経目標数4,654,545,454回到達祝賀式典